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第1回 経営戦略とは

経営戦略とは 画像「我社の経営戦略は・・・」とか、「戦略課題は・・・」など「経営戦略」という言葉を耳にする機会が多くなっている昨今ではありますが、この「経営戦略」とはいったい何でしょうか?良い経営戦略が策定されると、企業の業績は上がるのでしょうか?

「実践経営講座 経営戦略編 第1回」では経営戦略の定義及び企業の経営戦略課題の変遷、経営戦略の必要性について解説していきます!

軍事用語が語源の「戦略」

軍事用語が語源の「戦略」 画像「戦略」という言葉にはどの様な意味があるか、先ずは辞書にて調べてみると・・・

戦略とは「戦いに勝つための大局的な方策」(三省堂)

「戦い」とはなにやら物騒な表現ですが、そもそも戦略という言葉は軍事用語です。皆様も見聞きしたことがある「孫子の兵法」や「ランチェスター戦略」は軍事戦略であり、それを経営戦略に生かすようになった経緯があります。

それでは似たような言葉に「戦術」という言葉がありますが、これも調べてみることに・・・

戦術とは「戦闘の具体的な術策」
    *戦略に対して,より実際的・部分的なものをいう。 ‖目的達成のための方法・手段。(三省堂)

戦略と同様に軍事用語であり物騒な表現が目に付きます。

戦略が「大局的」を領域としているのに対し、戦術は「個々の部分(課題)」をその領域としているのが、この言葉の定義で理解できます。戦略と戦術の関係は、上層部が策定するのが「戦略」であり、その戦略を受けて成功を収めるために、個々の部隊が策定するのが「戦術」という事になります。

最後にもう一つ、視点の変化を解説しておきます。「戦略」と「戦術」は策定する視点によって変化します。企業では経営陣が策定するのが「経営戦略」であり、それを受けて「各部門」が策定するのが「戦術」となります。これは経営陣の視点です。

しかし、各部門に視点を置き換えると、各部門で策定するのが「部門戦略」であり、それを受けて「各職能」が策定するのが「戦術」と変化します。これは部門長の視点ですね。

「管理」による経営と「戦略」による経営

「管理」による経営と「戦略」による経営 画像「戦略」という言葉の持つ意味は、上述で少し理解して頂けたかと思います。それでは本題である「経営戦略」を解説させて頂きます。

「戦略」は軍事用語と解説しましたが、経営戦略はその軍事戦略が研究され現代の経営戦略の基礎作りがされてきました。選択と集中、差別化などです。

アメリカの経営学者『アルフレッド・チャンドラー』の言葉を借りると経営戦略は、「企業の基本的な長期目的の決定と、その目的達成に必要な行動方式の採択及び資源展開」と定義しています。

経営戦略の具体的中身及び策定プロセスなどは、次章以降へその役目を譲るとして、この定義を見ると「長期目的の決定」と定義している事から未来志向であることが理解できます。

従来の企業は経営課題を「生産性の向上」や「効率化」など過去の経験則を基に、社内の改善活動いわゆる 「管理」に力を注いできました。近代経営学の歴史を学ぶと「テイラーの科学的管理法」が必ず紹介されますが、これらも作業管理と差別的賃金による労務管理が課題となっています。

また、日本企業もこの「管理」に力を注ぎ経済大国日本の基礎を作ってきました。しかし、もはや「管理」だけで現代の競争に勝つ事は不可能な時代になってきました。『マイケル・E・ポーター』は「生産性のフロンティア」という概念を用い、戦略の必要性を説いています。

ポーターによると「管理」が成熟されていない経済環境では、「生産性の向上」や「効率化」が企業の競争優位となった。

しかし、「生産性の向上」や「効率化」は企業の努力によりやがて最上部(これ以上改善できない状態のこと)に到達する。そのような経済環境では、どの企業もほぼ同レベル(リードタイムやコストなど)にて製品・サービスを提供することが出来るようになる。

この状態を「生産性のフロンティア」と解説しております。つまり「生産性のフロンティア」が実現された経済環境においては、「生産性の向上」や「効率化」はすでに競争優位を失っている

そして、競争優位を失っている「管理」を戦略課題として注力しても企業は生き残れないとポーターは警鐘を鳴らしています。

それでは、現在の日本の経済環境がどの様な状況下にあるのでしょうか。どの企業においても改善活動はされており、またITの進展により以前にも増してローコストオペレーションんが実現されているのではないでしょうか?

また、経済のグローバル化により日本企業が努力しても届かないようなコストで製造するアジアの諸外国企業と望まなくとも競争させられ、中小企業では「競争優位」が失われているのではないでしょうか?

このような経済環境において、現代企業は従来の「管理」を主体とした経営方法から脱却し、自社の競争優位を模索しはじめなければなりません。この企業の優位を確立する一連の活動が「経営戦略」となるのです。

最後に注意しておかなければならないのは。「管理」では競争優位は確立できないと解説しましたが、不要とは解説していないので間違えないようしてください。「管理」による従来の「生産性の向上」や「効率化」は必要です。ただし、必要条件ではあるが絶対条件ではないので肝に銘じてください。

人材戦略講座(基礎編)

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