第2回 SEOを実践して期待できる効果は? - WEB戦略講座番外編
このページは“WEB戦略「匠」”のサイトからの転載になります。
顧客はどこから来訪するか(アクセス方法)
まずは、SEOの効果を考える前に
「顧客はどのようにして、あなたのサイトにアクセスしてくるか?」を考えてみます。
顧客はあなたのホームページに以下のような方法で来訪してくると考えられます。
これらについて詳しく考えてみます。
- URLをダイレクト入力
- 各種リンク集
- 広告
- 検索エンジン
URLをダイレクト入力
当然ですが、顧客は既にあなたの会社のURLを認知している状態です。それでは顧客はなぜURLを認知していたのか・・・
名刺に記載されていた
URLが名刺に記載されていれば、顧客はその情報をもとにあなたのホームページに来訪する可能性があります。ただし、前提条件として当たり前ですがあなたと顧客は事前に名刺交換していなければなりません。
会社案内に記載されていた
会社案内やパンフレットなどの販促ツールにURLが記載されていれば、顧客はURLを知る事ができホームページに来訪する可能性があります。会社案内やパンフレットは名刺と違い、顧客と直接会わなくとも渡せる機会が多くあります。提携店舗に置いて貰う方法やイベントなどで配布する方法などが考えられます。
商品のパッケージに記載
商品のパッケージに記載されていれば、顧客はURLを知る事ができます。商品は購買者と使用者が同一とは限りません。購買者が第三者へプレゼントとして贈った場合には、使用者は全くあなたの会社を知らないので、ここで新規顧客の獲得のチャンスが生まれます。
各種リンク集
インターネットの世界には様々なリンク集が溢れかえってます。日本最大のリンク集は「yahoo」になりますがここでは別にして、その他にも「製造業のリンク集」「小売業のリンク集」「各種団体のリンク集」や狭い分野では商店街が運営するリンク集などもあります。
これらリンク集を通じてのアクセス増加は私の経験上あまり期待できませんが、SEOにおいて大きな効果が得られます。それは、外部リンクの獲得に起因するのですが詳しくは後ほど解説しますのでお楽しみに!
広告
広告にも様々な媒体がありますが以下の2つに別けてみます。
紙媒体による広告
雑誌広告、新聞広告、ポスティング、DMなど紙媒体の広告も様々な種類がありますが、これらの広告にホームページへのURLを記載しておくのは有効な手段です。
SEOと直接は関係ないですが、購買プロセスを考えたプロモーションミックスを構築する際は是非、紙媒体の活用も視野に入れておくと良いでしょう。
※プロモーションミックスの構築は「WEB戦略 第4回 アクションストーリーとプロモーション戦略)」を参照してください。インターネット広告
いわゆるネット広告ですが、紙媒体同様に様々な種類のネット広告があります。それらの紹介は他の講座に譲るとし、ネット広告は大きな効果を挙げており実際にSEOは無視して、ネット広告だけでアクセス数を獲得している企業も少なくありません。
しかし、当然のことながら費用がかかり取扱う商材によっては費用対効果が出にくい商材もあるので、出稿の際には広告会社以外に専門的な知識を有している方に相談することをお勧めします。
検索エンジン
今回のテーマの主役である検索エンジンです。インターネットを利用して情報を収集するのが一般的となった昨今では、顧客は与えられた情報を恣意的な情報と捉える傾向が依然に比べて強くなってきています。
この恣意的な情報を排除するために、一番効果がある方法は「自らが探してきた情報」であり、検索エンジンの検索結果から得られた情報です。
AIDMAの法則
マーケティングにおいて有名な「AIDMAの法則」という考え方があります。
これは、消費者の購買までの心理プロセスを5段階で表したモデルで。購買行動と心理プロセスを把握しマーケティング活動においての課題を明確にする為に活用される法則です。
この「AIDMAの法則」は、ホームページへのアクセス方法と心理プロセスの関係を把握する為の前提条件として、理解しておいて頂きたいのでここで簡単に解説しておきます。
なお、大手広告代理店の電通等により提唱された「AIDMAの法則」をインターネット購買者にアレンジした「AISAS」モデルもありますが当テキストでは基本となるAIDMAの法則を解説します。
AIDMAの法則では顧客の購買行動における心理プロセスを次の5つに分類しました。なお、各々の頭文字をとったのがAIDMAとなります。
Attention(注意)
商品やサービスを知らない顧客(この段階では標的顧客・ターゲットユーザー)に対して認知してもらう段階です。
この段階では「顧客はあなたの提供する商品・サービスを知らない」ので、認知してもらうのが課題となります。
Interrest(興味)
商品やサービスに興味を持ってもらう段階です。
この段階では「顧客はあなたの提供する商品・サービスを知っているが興味がない」ので、興味を持たせるのが課題となります。
Desire(欲求)
商品やサービスが欲しいという段階。
この段階では「顧客はあなたの提供する商品・サービスに興味を持っているが、欲しいとは思っていない」ので、欲しいと思わせるのが課題となります。
Memory(記憶)
商品やサービスが欲しいと記憶する段階
この段階では「顧客はあなたの提供する商品・サービスを欲しいと思っているが記憶に残っていない」ので、欲しいという感情を記憶させるのが課題となります。
Action(行動)
記憶された欲求をもとに購入する段階
この段階では「顧客があなたの商品・サービスが欲しいと記憶した情報を頼りに購買する段階です」明確な購買方法を提供するのが課題となります。
AIDMAの法則とアクセス方法の関係
AIDMAの法則とアクセス方法は関連づけて考えると、より実践的なWEBマーケティングとしてのSEOの位置づけが理解できます。各々の来訪方法とAIDMAの法則の関係について詳しく解説してみましょう。
名刺
名刺に記載されているURLをクリックすることによりダイレクトにあなたの会社のホームページに来訪してきたのであれば、既にあなたと顧客は名刺交換しているのですから、「Attention(注意)」の段階は完了しているはずです。そのうえで、あなたの会社の提供している商品もしくはサービスに何らかの興味が沸き、あなたの会社のホームページに来訪してきたのです。つまり、名刺という販促ツールはAIDMAモデルの段階でみると「Interrest(興味)」以降の購買プロセスユーザーに対してホームページに誘導するツールとなります。
会社案内
会社案内やパンフレットを手にする顧客を大きく2つに別けて考えます。
一つ目は、あなたが顧客に直接、会社案内やパンフレットを手渡しているときです。この場合、名刺と同じように「Attention(注意)」の段階は完了しており「Interrest(興味)」以降の購買プロセス段階にいるユーザーの来訪となります。
二つ目は、提携した店舗などに陳列しておいたのを見て来訪してくるケースです。この場合「Attention(注意)」は会社案内やパンフレットが担う事になります。何故、顧客は提携店舗に陳列されていたあなたの会社のパンフレットを手にしたのでしょうか。そうです、何かしらの「刺激(注意)」を会社案内やパンフレットを通して与えたからです。したがって、ホームページに来訪する顧客は一つ目と同様に「Interrest(興味)」以降の購買プロセス段階にいるユーザーの来訪という事になります。
各種リンク集
リンク集はあなた会社のホームページを何らかのカテゴリ分類で分類し掲載・紹介してくれるサイトです。つまり、製造業のリンク集を例にたとえると「製造業」→「ゴム製品製造業」→「プレス成型」→「地域」→「あなたのホームページ」となります。したがって、来訪してくる顧客をAIDMAモデルの段階に当てはめて考えると、「Desire(欲求)」の段階以降のレベルにあると考えられます。
広告
広告には紙媒体による広告とインターネット広告の2種類を紹介しましたが、AIDAMAモデルの段階では「Attention(注意)」の段階から来訪者を誘導することが可能です。「おいしいお米を食べていますか?」というコピーを考えて広告を掲載した場合、顧客はお米に関して日頃から不満を持っていなかった顧客に対して「おいしいお米を食べていますか?」という投げかけを広告で投げかけたのであれば、「おいしいお米を食べているのであろうか?」もしくは「おいしいお米?」などと、注意喚起を起す事が可能です。
検索エンジン
検索エンジンを利用してくるユーザーに対しては、AIDMAの法則における各段階を効果的活用してホームページに来訪させる事が可能です。例えば、きな粉を販売する会社のホームページのあるページを「お餅 料理方法」で検索エンジンに上位表示させておくとします。顧客は「お餅の料理方法」について情報を収集しているのですから、ページタイトルに「こんな食べ方がまだあった!お餅の美味しい料理方法」として誘導し、きな粉を利用したお餅の料理方法について解説→購買の流れを作っておくのです。
5つの媒体とAIDMAの法則との関係について解説したので、お気づきかと思いますが、AIDMAの法則における「Attention(注意)」の段階から顧客をホームページに呼込むには、広告を使うか検索エンジンで上位表示するかの2通りの方法しかありません。
説明する必要もありませんが、広告を出すには費用(コスト)が発生します。選択する媒体によって費用の額は違いますが、広告を出し続ける限り継続的に発生します。
しかし、検索順位上位表示はSEOを自分で実践する限り費用は発生しません(厳密に考えれば時間コストはかかりますが)。
企業にとってSEOの技術は、AIDMAの法則における全ての段階に費用を掛けずにプロモーションができる最適の手段なのです。
検索エンジンの必要性を考える
あなたが本屋に行った時の事を思い出してください。
本屋に入る前に「どんな本」たとえば、健康に関する本、ビジネスに関する本、旅行に関する本、好きな作家の小説、など読みたい本を予め決めておき、本屋の中の該当する本棚に移動しているはずです。そこで、さらに自分の目的を達成できそうな本を数冊手にし、中身を広げ目的を達成できそうな本を購入しています。
ここで、考えて頂きたいのが「あなたが」本屋で目的を探すことができたのは、どうしてでしょうか?
答えは、あなたが目的の本を探しやすいように、本屋さんがカテゴリ毎に本を整理し陳列しているからです。もし、全く整理されていない本屋(そんな店はありませんが・・・)があり、そこで目的の本を探そうと思ったら、間違いなく途中で断念してしまうでしょう。
この本屋さんの役割を担うのが、検索エンジンです。あなたが目的のホームページまで簡単に辿りつけるように情報を整理し目的のホームページまで簡単に到達できるサービスを提供しています。
したがって、先ずは本屋さん(ここでは検索エンジン)に本(ホームページ)を置いてもらう必要があります。SEOの最初のステップになります。
●次回は第3回 SEOの基本的な考え方を理解するです。
運営会社
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E-mail:info@keiei-ouen.com
更新情報
2014/08/11
・経営指標2013年(平成25年)版を追加しました。
2014/07/27
・経営指標2012年(平成24年)版を追加しました。
2013/08/07
・セミナー告知を追加しました。
2013/08/07
・経営特くんゲームの案内ページを追加しました。
2013/07/07
・提携サイト“経営特訓士協会”のバナーリンクを追加しました。
2012/09/30
・売上高総利益率のページを一部修正しました。
2012/09/30
・損益計算書のページを一部修正しました。
2012/07/08
・WEB戦略講座のページを更新しました。
2012/06/30
・GSL(Green Site License)の環境認証を取得しました。
2012/06/22
・WEB戦略「匠」とサイトを統合しました。
2012/05/01
・コンサルタント様向けご案内ページをリニューアル。
2012/05/01
・実践経営講座に「WEB戦略番外編」を追加。
2012/04/01
・実践経営講座に「WEB戦略編」を追加。
2012/03/01
・こちら経営応援サイトを完全リニューアル。
2009/10/05
・株式会社経営戦略塾の経営コンサルタント酒本正夫様と提携しました。
2009/08/02
・関連サイトWEB戦略「匠」を開設。
2008/08/15
・中小企業の財務指標を一部追加しました。
2008/07/28
・開設依頼ユニークアクセス数が40,000人を突破しました。
2008/07/24
・本日のユニークアクセス数が500人を突破しました。
2008/06/01
・中小企業の財務指標データを一部更新しました。
2008/02/19
・マーケティング戦略編を更新しました。
2008/02/17
・マネジメント用語解説編を更新しました。